第１回　インド映画「PK」から考える

中京大学国際学部では、世界各地の映画作品を通じて、さまざまな問題に親しんでもらうため、「映画から知る世界」イベントを開催することとなりました。
毎回ひとつの映画を取り上げ、ともに鑑賞した上で、専門家の立場からの解説を加えたのち、参加者とのディスカッションを行う予定です。
第１回のテーマはインドと多文化共生。コメディ映画を題材に、田中鉄也先生の解説を通して、異民族・宗教の人々との共生の困難と可能性について考えましょう。

上映作品

「PK」（インド、2014年、153分）
「PK」は、「きっと、うまくいく」が世界的ヒットとなったラージクマール・ヒラニ監督とアーミル・カーンのタッグによるSFコメディ作品です。恋愛、コメディー、SFに、偏見や宗教問題といったテーマなど、多数のジャンルが一つの映画に織り込まれた作品です。民族問題、宗教問題など、現代社会の問題を考えるためのヒントが詰め込まれています。

解説

「映画『PK』から考える現代社会と宗教、多文化共生のあり方」

解説者について

田中鉄也（中京大学国際学部　複言語・複文化学専攻）
専門：宗教学、南アジア研究
インドの宗教と国家とのかかわりや世俗主義のあり方について研究しています。特に近代の北インドでヒンドゥー教がいかなる変容を遂げたのかについて興味があります。
問合せ先：亀田 真澄（国際学部言語文化学科）m-kameda@mecl.chukyo-u.ac.jp

開催報告

2023年6月3日（土）、アネックス棟２階　ポルタ・リングワールムにて、2023年度第1回「映画から知る世界」が開催されました。インド映画「PK」（2014年）を上映したのち、田中鉄也先生（中京大学国際学部　複言語・複文化学専攻）が「映画『PK』から考える現代社会と宗教、多文化共生のあり方」のお話をされ、質疑応答が行われました。
インドでは結婚式や会合があるときにはスナックをシェアするのが一般的なので、当時は田中先生がインドのHaldiram社のスナック一式を持ってきてくださり、インドの雰囲気を味わいながら映画鑑賞と討論を行いました。現代インドにおける新興宗教台頭の問題、宗教の違いや異民族間の結婚にかかわる問題などについて、活発な議論が行われました。